薬で解決しようとするなかれ、カビの前にこっちが先におしゃかになる。そう、だいたいカビ退治は催奇性があるというTBZが使われるのだから。ここはひとつ、すぐ薬に頼らずに自然の力で駆除する方法をとるべきなのだ。予防策として結露防止と換気を考える。これしかない。つまり、壁の中は防湿シートで完璧にグーフスウールを挟み、そして屋根の内側にそって換気口をつける。この点でもやはり、日本の家屋はアメリカ住宅の後塵を拝しており、雨の多いシアトルや、年じゅう重い湿気に包まれているニューオリンズあたりの住宅に一日の長がある。
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そしてアメリカ住宅は換気口なしのまんまでもこの湿気に滅法強い。なぜなら、日本の家屋の倍近い木材を使用しているからだ。天然の木というのは、湿気が多いと水分を適度に吸収し、空気が乾燥すればそれを放出するという調湿機能を持っているのはご存じの通り、いわば音もなく呼吸しているというわけだ。付け加えるならコンクリートは、湿度がどう変わろうが、冷たく、ピクリともしない。素材としては死んでいる。