一九七八年八月現在の、東京圏における民間アパートの家賃相場は、東京駅から四〇分の2DKで約五万円、3DKでは七万円。この時期の東京都区部住民の平均収入は二〇万八〇〇〇円であるから、月収に占める割合は2DKで二五・八%、3DKで二七・五%である。また土地と住宅の値段は、庶民からはまったく手のとどかないところへ行ってしまった。一九七七年現在の三大都市圏(東京三〇〜五〇、名古屋三〇〜四〇、大阪二〇〜四〇キロメートル圏)での平均的な住宅価格は、一戸建て二〇五五万円(八六平方メートル)、中高層住宅一六九六万円(六六平方メートル)である。
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これに対し、平均的な勤労者の年収は、三六五万円(総理府「貯蓄動向調査」)、貯蓄と借り入れによる資金調達可能金額は一〇五六万円。それでも総額に対しては、一戸建てでは五一・四%、中高層でも六二・二%にしかならない。このような現実に立って、電鉄系不動産会社二八社からなる都市開発協会は、「今後、勤労者の資金調達能力を飛躍的に高めることによって、住宅価格と勤労所得との乖離を是正することはむずかしいといわざるをえず、金融・税制などを拡充し住宅取得能力を高めることはもちろん不可欠の要件であるが、まず住宅宅地価格をひき下げることがもっとも重要である」とその報告書に書いている。